産地のデザイン

東北地方だけに根付いた伝統こけし。そのデザインは11系統に分類されます。今回は、正月こけしの2系統「遠刈田系」「弥治郎系」をご紹介します。

遠刈田(とおがった)こけしの特徴 / 佐藤英裕工人作
図案化された菊花やアヤメ、梅など手描きの花模様が中心です。頭には赤い放射線状の模様が描かれ華やかです。佐藤英裕工人が描く胴模様の「重ね菊」は筆に力強さがありダイナミックです。それと対比する温かい表情が魅力です。


弥治郎こけしの特徴 / 髙橋博斗工人作

カラフルなろくろ線模様の着物をまとい、ベレー帽をかぶっています。髙橋博斗工人が継承する梅模様は、野山に咲くありのままの梅の姿が抽象化されて描かれています。繊細で芸術性の高い描彩をお楽しみください。